ココロとカラダ
緊張したり興奮した時、“ドキドキ”するじゃないですか。
私も「ドキドキしたー!」とか、表現として普通に使っちゃうんですけど、
実はもうドキドキしないんです。
ということにこの前気づいたんです。
昨年末、心臓再手術と同時にペースメーカーを入れました。
私の場合は術後徐脈になったため&ペーシングを早めの設定にしてあるため、現在99%以上ペーシング(ペースメーカーの合図による脈)です。
設定の範囲内で自分の脈を感知するとペーシングしないでくれるのですが、
自分の脈が多く出ると不整脈を誘発するのであまり出てこないように設定してあります。
さらに飲んでいる薬に脈をゆっくりにする作用もあります。
なので、急いで速足で歩いたり、階段を長めにor急いで上ったり、重いものを運んだり…して自分の脈がかなり早くなるとやっと出てくる状態。
自分のオリジナルの脈(笑)は普段はほぼ潜っていて表に現れないのです。
で、
この前“ドキドキ”する場面がありました。
緊張して、ちょっと怖くて、逃げ出したい気分。
胃のあたりもキューっとなって、“ドキドキ”してる、という感覚はしっかりある。
だけど、ドキドキはしない。
ペーシングによる脈は決して動じず一定に、淡々と、打っているのです。
これに気づいて、とても不思議な気分になりました。
あー私こんなに“ドキドキ”してるのに、ドキドキしないんだ。
私の心臓ちゃんは、もう精神的な動揺を拾ってくれないのか。
ココロと一緒に動揺してくれないのか…。
ま、それがポンプとして出来損ないの私の心臓を守っているんだけど。
なんだか少しだけ、心臓ちゃんがかわいそうに思えました。
ペースメーカー入れた時のなんとも言えない “機械に支配されてしまった感” の正体がわかった気がしました。
(あくまで私個人の話です。それぞれの疾患や病状やペースメーカーの設定によって、ドキドキする方もいるでしょうし、感じ方も違うと思います。)
クララちゃん(ペースメーカーの名前です笑)と仲良くしつつ、気軽に動揺できなくなっちゃった私の心臓ちゃんにも、
アンタはえらいね、すごいね、ありがとう♪
と、声をかけてあげたいです。
わわわわわっ!と動揺し出したらそれはまた大ごとなのですけどね(ペースメーカーでも止まらない不整脈)(笑)まだ当分は大丈夫そうです。
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鳥レバーが好きです。ハツはもっと好きです。
これ、鳥の心臓と肝臓4羽分です。
命をいただいているなぁ。
宮崎あおい 「ココロとカラダ、にんげんのぜんぶ」 オリンパス