それで終わりじゃないでしょ

はらぺこあおむしのごとき私の齧り跡を並べています

手術跡のこと

そういえば。
先日の外来で心臓血管外科は卒業となりました。今後は今まで通り循環器小児科でfollow upしていただきます。

外科の先生が一番気になることはやっぱり傷のことのようです。
術後も先生方は不整脈よりも心不全よりも傷に関心があるように感じられ、変なすれ違いがあったりしました(笑)
最後の外来では一部ぴよんっと出てきた縫合糸を抜糸してもらいました。基本的には吸収されていく糸なのですがたまに外に出てくることがあり、その糸から感染することがあるため抜糸するのだそうです。“子どもや若い人で糸が出てきやすい”と聞き、ゴキゲンになる単純な私なのでした。


子どもの頃の傷跡の上をもう一度切ったのですが、閉じる時に元々ケロイドになっているところを切り取ってキレイにしてから縫ってくださったのです。術後すぐはそんなことに気づく余裕はもちろんないのですが、後になってそれを教えてもらって「大きな手術を細心の注意をはらって無事にしてくれたのに、そんな事にまで気を使ってくれたなんて…!!」と恐縮しました。

でもこれ、きっと外科医の性(サガ)ですよね。先生方、傷を見るたび「いいね!キレイだね!」と嬉しそうだったので、きっと縫合跡が美しいと先生方の仕事の達成感や満足感が大きいのだろうなぁと思います。
「俺の縫った跡、美しいじゃん」とニヤニヤする先生を想像して、私もニヤニヤしてしまいます。

まあそんなふうにキレイに縫ってもらったのですが、やっぱり少しケロイドっぽくなってきた部分もあります。(これは技術の問題じゃなくて私の皮膚の再生能力のさじ加減みたいなものだと思います。)私は全く気にしませんが。









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春のきざし にょきにょき

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ぽぽん



よく手術跡は“がんばった勲章だ” なんて言う人がいますが、私は全くそう思いません。母に言われた時は「そりゃあんた(母)の自己満足だろ」と腹を立てました。まだ若くて尖ってた頃です(笑)

私の考えはこうです。
“切って縫ったから跡がある。それ以上でも以下でもない。恥じるものでも誇るものでもない。でも無いなら無いに越したことはない。”

こう力説する若い自分を思い出して、今でも同意するとともに、「あ〜尖ってたなぁ、がんばってたなぁ」とちょっと笑えますね。



“勲章”なんてくだらない、変な価値を勝手に乗っけないでくれ” と思っていた私ですが、今回手術をして先生や看護師さんたちみんなに傷を見てもらって、キレイキレイと言ってもらって、ちょっとだけ考え方が変わったかもしれません。

私ががんばった勲章では絶対にないけれど、大切に切ってもらって縫ってもらって見てもらったこの傷は私だけのものじゃないような気がしてきます。
だから私も大切にかわいがってあげようかな、と思ったりします。

(おばちゃんになって、もう水着ではしゃぐ必要も無いですしね…!)








キレイとは傷跡がないことじゃない
傷さえ愛しいというキセキだ


Official髭男dism - ビンテージ[Official Video]



ぐだぐだ書いてしまいましたが、結局言いたいことは、Official髭男dism キャッチーでエモくてイイよね♪ てことでした。
めちゃくちゃ久しぶりに若い人の音楽聴いてます(笑)