それで終わりじゃないでしょ

はらぺこあおむしのごとき私の齧り跡を並べています

病気のこと

私の病気について少し書いておこうと思います。

私は生まれつきの心臓病です。単心室という複雑心奇形、その他もろもろです。
子どもの頃にフォンタン術という手術をしています。
フォンタン術は根治術ではなく、術後は正常とは大きく異なった血行動態となるため、年月をかけて心臓だけでなく全身へ影響を及ぼすことがわかってきています。
このような病態をフォンタン術後症候群といい、私も該当するようです。


子どもの頃から、“病気を言い訳にしない!”という強い自分ルールで縛られ迷子になりながらも、山あり谷ありでこの心臓と付き合って来ました。
若さと勢いでフルタイム勤務をこなしていた時期もありました。
しかし年齢を重ねるとともにじわじわと。体力の低下は否めずできないことが増え、週4日勤務になり週2日になり…。
思うようにならない身体に時には抗いながら葛藤しながらも、少しづつ受け入れて来ました。

夫と職場と友人に恵まれて、無理しない頑張りすぎない(頑張れない)マイペースのゆるゆる生活も板についてきた、まさにその頃、危険な不整脈が出始めました。
電気ショック2回とカテーテルアブレーションを経験しました。
好きだった職場も退職せざるを得なくなりました。


そんな訳で、現在私は再手術を控えた無職の主婦です。
手術を待ちつつ、料理したり苦手な家事に苦戦したりあれこれ暇をつぶしたり、そして術後の再就職や趣味の活動の充実に想いを馳せる日々です。


闘病ブログを書くつもりはありませんが、病気のことに一切触れずには私の日常が語れないので隠さずにおくつもりです。
病気は私のアイデンティティではないですが、“病気を排除した私”もまた、私とは違う生き物になってしまいますから。



以上私のちょっとした自己紹介でした。
読んでいただきありがとうございます。









*おまけ*
フォンタンしたもののチアノーゼはずっとありまして。ばち指ばち爪な私です。
この指先がものすごいコンプレックスでメニューの指差しができないほどだったのですが、あるネイリストさんに出会ってコンプレックスはどこかへ飛んでいきました。今ではネイルをせずとも指先を人に見られることに抵抗が無くなり、あの“指の第一関節から先を切り落としてしまいたい”という感覚を忘れつつあります。
おばちゃんになるとラクになることばかりです。

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キレイにしてもらったネイルに写真の加工を駆使した渾身の1枚

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足は色形ともにカモフラージュが難しいです。。







【2020.6 追記】
おかげさまで無事手術(TCPC conversion およびペースメーカ埋め込み術)を終え、その後も経過順調です。
現在また、ゆるい会社員になりました。仕事できるって幸せです。

ナースと太宰と寄生虫(と、鳥)

今日はぽかぽか暖かかったので、のんびりお散歩がてら古本屋へ。
古書店と言えるような素敵な場所でもなくブックオフでもない、ローカルなチェーン店です。
付近に大学が多いため、教科書や辞書だけはやけに充実しているお店です。
平日の昼間からフラリと現れて、静かな店内を物色。とても楽しい。
で、こんなセレクトしてみました。


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本日購入したもの


私、佐々木倫子さんが大好きなんです。
少し前にHeaven?がドラマ化されて、数々のモヤモヤを抱えながらも「これは見届けなければ!!」という謎の使命感に駆られて見ていました。
そして当然の流れでどうしても原作が読みたくなって、実家で探したのですが見つけることができませんでした。動物のお医者さんだけ見つけてごっそり持ってきましたが。
今日もHeaven?あるかな?と淡い期待をもって探したのですが、やはり皆読みたくなったのでしょう。1冊もありませんでした。
そこで同じく実家で見つけられなかったおたんこナースの1巻を購入しました。
2、3巻もあったのですが、ものすごく汚かったのでやめました。
似鳥ユキエ、大好きなんですよね。
自己弁護的かもしれませんが、私自身が“葛藤好き”なもので、あれこれ葛藤している人にグッときてしまいます。


今日の掘り出し物?は寄生虫館物語です。
目黒寄生虫館の創設者でいらっしゃる亀谷了先生の著書です。(て、全く詳しくは存じあげないのですが。)
1994年に出版された本のようです。
古いし(現在の寄生虫学とは異なる認識の記述があるかも?)、汚いし、どうしようかな??と少しだけ逡巡しましたが、ここでこの本に出会って面白そうと思ってしまった私がこの本を読んでやらなければ誰が読むのか!!という謎の使命感(2回目)により、連れて帰ってきました。
(正直に言うと安かったというのが1番の理由かもしれませんが…)
少し前まで医療従事者の端くれだった私、学生の頃の寄生虫学の先生が魅力的すぎて話が面白すぎて(白髪のおばあちゃん先生でした。)、それ以降あまり触れ合うことはないものの寄生虫にはずっと興味があるのです。
要は生き物全般好きなのですけどね。


そして野鳥のポケットガイド。信頼のヤマケイさん。
鳥のことは全然わからないのですが、ちょっと調べたいときに調べられる本が欲しいなぁと思っていたので。


そして太宰2冊です。

ちなみに前回買ったものはこちら。

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カラスが紛れ込んでいます

漱石それからとか菊池寛とかを読んでいたら、なんだか色々読みたくなって買ってきたのでした。
で、太宰が読みやすく面白い!と思いおかわりしてみました。


そういえば、おたんこナースの1巻に太宰ファンの看護師ユキエの勤める病棟に太宰そっくりな患者さんが入院してくるというエピソードがあります。

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後ろにこっそり猫さま

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ユキエの太宰へのイメージが私のイメージとは全く違うのですが。
太宰と仲良くウチにやって来たのもなんだか楽しい気がしています。



もちろん欲しい本は新刊も買うし、ちょっと高い本はネットで中古を探すこともありますが。
古本屋での一期一会はまた違った楽しさでやめられません。

とにかく持ち物を減らそうとしていた時期もありましたが、今は自分の好きなものに少しづつ侵食されていく感じが存外心地良いのです。

はじめまして

はじめまして。

30代後半、既婚、子なし、猫あり。

先天性心疾患(単心室→フォンタン術後症候群)あり。

 

これまでにもいくつかブログを書いてきました。

役割を終えてさよならしたブログもいくつか。

飽き性、中途半端、破壊衝動、スクラップアンドビルド

ブログに表現してきたこととブログ自体の扱いかたに、

逃れられない自分の性質を感じます。

 潔さとしつこさの同居する人間です。

 

 

今日からここを私の巣にすることにしました。

気になったものはなんでもやって、

書きたくなったことはなんでも書いてみます。

はらぺこあおむしのようになんでも齧って、

お腹が痛くなって結局葉っぱが一番かもしれないけれど。

 

生きて死ねばそれで終わりじゃないでしょ

 

 

そうは言っても私の世界なんて狭くてしょうがない。

死ぬまでにどれだけ広がるか?深まるか?色づくか??

ここが色とりどりの場所になることを願って、

日々を楽しみ味わっていくことができたらと思います。

 

 

ご縁がありましたらうれしいです。 

 

 

 

 

 

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ショウリョウバッタモドキのやさしい顔が好きです